許可のあとに続くもの
許可を取るときも、取ったあとも、この2つの役割が要ります。 名前を借りて届け出るだけでは足りず、実際に業務をしていることが前提です。 何人要るのか、誰がなれるのか、何をするのかを、条文で確かめます。
出典:貨物自動車運送事業法 第17条/貨物自動車運送事業輸送安全規則 第18条/道路運送車両法施行規則 第31条の3・第31条の4
運行管理者の人数は、営業所ごとに、車両数から機械的に決まります。下に入れて確かめてください。
営業所ごとに数えます。その営業所が運行を管理する事業用自動車の数を入れてください(被けん引自動車は除きます)。
被けん引自動車(トレーラーの台車部分)は数に入れません。
計算式:運行管理者 = 車両数 ÷ 30 の小数点以下を切り捨て、+1(貨物自動車運送事業輸送安全規則 第18条第1項)
条文は「三十で除して得た数(端数切り捨て)に一を加算して得た数以上」と書いています。階段状に増えます。
出典:貨物自動車運送事業輸送安全規則 第18条第1項。
条文:「事業用自動車(被けん引自動車を除く。)の運行を管理する営業所ごとに、当該営業所が運行を管理する事業用自動車の数を三十で除して得た数(その数に一未満の端数があるときは、これを切り捨てるものとする。)に一を加算して得た数以上の運行管理者を選任しなければならない。」
2人以上になったら、統括運行管理者を決めます。 「一の営業所において複数の運行管理者を選任する一般貨物自動車運送事業者等は、それらの業務を統括する運行管理者を選任しなければならない。」(同条第2項)
補助者を置くこともできます。資格者証を持つ者、または国土交通大臣が告示で定める講習を修了した者から選任できます(同条第3項)。 補助者は運行管理者の代わりではなく、業務を補助する立場です。
資格者証の交付を受けられるのは、次のどちらかに当たる人です(貨物自動車運送事業法 第17条第1項)。
試験は国土交通大臣が行います(法第19条第1項)。
受験には実務の経験が要ります。「運行管理者試験は、国土交通省令で定める実務の経験を有する者でなければ、受けることができない。」(法第19条第2項)
「事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務について国土交通省令で定める一定の実務の経験その他の要件を備える者」。試験を経ない道です。
資格者証の返納を命ぜられて5年を経過しない者、この法律等に違反して罰金以上の刑に処せられ5年を経過しない者には、交付しないことができます(法第17条第2項)。
※ 試験の受験資格として求められる実務経験の具体的な年数・要件は国土交通省令に委ねられています。受験の可否は、必ず試験実施団体の最新の案内で確認してください。
こちらは道路運送車両法の側にあります。台数の基準も、資格の要件も、別の省令で決まっています。
| 自動車の種類 | 選任が要る台数 |
|---|---|
| 乗車定員11人以上の自動車 | 1両 |
| 乗車定員11人以上29人以下の自家用自動車 | 2両 |
| 乗車定員10人以下で車両総重量8トン以上の自家用自動車、および乗車定員10人以下の自動車運送事業の用に供する自動車 | 5両 |
| 貨物軽自動車運送事業の用に供する自動車 ほか | 10両 |
出典:道路運送車両法施行規則 第31条の3。一般貨物のトラックは3段目に当たるので、5両以上で選任義務が生じます。許可の要件が原則5両以上ですから、実際には最初から必要になります。
同種類の自動車の点検・整備または整備の管理に関して2年以上の実務経験があり、地方運輸局長が行う研修を修了した者。
一級・二級・三級の自動車整備士技能検定に合格した者。
前2号と同等の技能として、国土交通大臣が告示で定める基準以上の技能を有する者。
出典:道路運送車両法施行規則 第31条の4。
名前だけの選任は、巡回指導で見られます。
選任の届出を出していても、点呼が実際に行われていない、記録が残っていない、という状態は指摘の対象になります。 運行管理者と整備管理者は「置く」ものではなく「働かせる」ものだ、という前提で人を決めてください。
BOOK / Amazon 販売中
『一般貨物自動車運送事業(緑ナンバー)が自分でわかる本』では、第2章で人の要件、第7章で運行開始後に続く義務 (点呼・記録・巡回指導・車両の増減)を扱っています。チェックリストは136項目です。
著者:貨物運送手続き実務ノート ── 当サイトの運営者です。サイトと本は同じ人が書いています。
※ 当サイトはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者です。上のリンクから購入された場合、当サイトに紹介料が入ります(広告・PR)。